東ヨーロッパ紀行 #2 芸術の都を堪能&エリザベート聖地巡礼
続きです。
今回旅先にウィーンを選んだ理由の一つは、エリザベートの聖地巡礼をしておきたかったから。夏のエリザベート観劇が待っているので…!(チケット争奪戦がんばりました)
ビジュアル強すぎるよ。見た瞬間変な声が出ました特に右側!!!安定のお花様と、ゆんトート楽しみです。三浦涼介さんに山崎育三郎さんが出演されるの豪華すぎる。
というわけで、エリザベート(というかハプスブルク家)の所縁の地と、ウィーンの観光名所についての記録です。
■オペラ歌劇場
いわゆるオペラ座ですね。劇場空間が好きなので観たい作品が上演されていなくても立ち寄ろうと思っていたけれど、運よく『ばらの騎士』が上映される日に行けそうだったので、ボックス席のチケットを取りました。18€だったかな。歌舞伎座でいう3階東です。
ちなみにネットで検索して買ったんだけど、バーコードを窓口で見せれば入れて、印刷する必要がなかったので便利でした。
劇場内がとっても美しかった。開演30分前に入ったのに着席するのがギリギリになるくらい。
歌舞伎座の桟敷席みたいな入り口がありまして、ここから各ボックス席に入れます。
私は下手側の席で、安い席だったのと割とチケットの売れ行きが良かったのとで良席というわけではなかったのだけど、一部見切れがありつつも舞台は観られたし、雰囲気は十分楽しめました。
週に一度観劇に来てるという現地の女性が、スクリプトを設定してくれたので内容もよくわかった。ボックス席の前の方の席だと手元に画面があって、後方だとこれを見ながら観劇します。日本語があってよかったー。
とってもゴージャスにドレスアップしてるご夫婦や、モデルみたいに綺麗な人が着飾って眼福だったり、と思いきや普通のカジュアルな服装で来ている方々もいて、堅苦しさは感じなかったな。歌舞伎と比べて、寝てる方が少なかった気がする…。観客がみんな熱心だな、という印象でした。
■アルベンティーナ
旧ハプスブルク家邸宅を利用した美術館。展示品はもちろん、建物も見応え抜群。ただしかなり混み合うので、朝一でさっと回るのがよいです。帰り際に団体客とすれ違ってぞっとした。
展示は割と美味しいところどり、といった印象だったので、弾丸の時はここと美術史美術館を回るだけで十分なのではないかと。
私が見たときはモネからピカソまで、という展示もやってたけど、常設らしきもので好きだったのはアルチンボルド。
そしてルドルフ・フォン・アルトの作品の精緻さに圧倒され、魅了されました……。細かく、写実的で、でもあたたかみがあって好き。
前日に訪れたオペラ歌劇場の絵もあって、えっこれ昨日行ったところ…!と写真と比べながら盛り上がった。
ウィーンの建物、フランスのそれより装飾的じゃなくて、でも華やかで好きだなー。内装ばっかり眺めてました。
■シシィ美術館
ホーフブルク王宮内にある美術館。シシィやマリア・テレジアなどハプスブルク家で代々使用された食器がずらりと並んでいて見応え十分。2時間くらいはかかったんじゃないかな。
テーブルウェアラバーとしては、これだけ色とりどりの調度品を並べてもらって大変嬉しい限り。
日本や中国の要素が取り入れられたものもあって興味深かった。マリアテレジアのカトラリーがすごかったな…。
■シュテファン大聖堂
街を歩いてて見つけた大聖堂。教会は国や地域の色が出やすいので眺めるのが楽しい。パリ、ベルギー、後で見るプラハと比べても質素な印象を受けた。
■モーツァルトの生家
駆け込みで行ったけど、当時の音楽界、モーツァルトの歴史など俯瞰して見られて盛りだくさんだった。ここも2時間くらいじっくり観たかったな。あとクラシックに造詣の深い人と行ってみたい。
■音楽の家
ここは夜遅くまで開いてたので、ディナーの後に訪れた。1階ロビーでちょうど学生コンサートをやってて、生活の中に音楽があるんだなーとしみじみ感じた。
この階段、踏むと鍵盤と同じ順番で音が鳴るのです!なんとかメロディにしようと頑張った。後から来た家族がみんなで指示し合いながらメロディを作ってて微笑ましかった。
展示だけじゃなくて、自分たちでメロディをつなげて曲を作ったり、指揮者の真似事をしたり(下手だとウィーンフィルの皆様にめちゃくちゃ怒られる)、アトラクションがたくさんあって楽しかったー。
宮殿、中心地から電車で割とすぐで、アクセスよくて行きやすかった。
半日とっておいたけど、実質3時間くらいで済んだかな。見学コースが長いのと短いの2種類あったので、もっと滞在日数があれば長いコースを選んでました。まあでも、シシィ美術館の解説と被ってたものもあるのでよしとする。
ちゃんと裏手に回って登ってきましたよ!意外と距離あった&3月といえどヨーロッパの日差しは強い……。
中は撮影禁止なので周辺の雰囲気のみお伝えしました。駅はわりとこぢんまりしてて風情がある。
ウィーン分離派の最寄駅に着いたときに見たドビュッシーのサイン。他にも色々な音楽家のものが点在してた。
ぜんぜん人のいない美術館でクリムトをぼんやり眺めた。色づかいと表情が素敵。人の少ない美術館ってほんと贅沢。
■美術史美術館
これまた内装も展示もすごい美術館にきましたよ。ここも本当は半日とっておきたいくらいのボリューム。解説が結構長いので真面目にきいてると全然先に進めない…!
NYのMETやルーブルと比べるとちょっと手狭に感じる気もしますが、その分見るべきものは凝縮されてるし、建物としての美しさもあるのでつい長居したくなります。
おしゃれカフェもあるので、ここでぼんやりお茶するのも幸せだろうなー。今回は時間の関係でできなかったけど、また次回。
天井が好きなんでしょうね…写真見てて気づいたけど、天井よく撮ってる。アーチと天窓の雰囲気が好きです。
予習した本に載ってた、ルドルフ2世の肖像画。だいぶ特徴的な顎の形ですね。政治に関心を示さない変わり者の王だったとか。
フェルメールの『絵画芸術』も忘れずに見た。
聖地巡礼というほどエリザベートにフォーカスできなかったのだけど(お墓とか他にも行くべき場所はあったので…)、滞在2.5日にしては周れた方かな……及第点ということで。
さて、これにてウィーンはおしまい。旅行記はまだまだ続きます。