不思議な港町アントワープ、ベルギー旅行記・その2
2日目。まずはブリュッセル中央駅を目指す。
建物の感じや石畳を見て、やっとヨーロッパに来たー!という実感がわいた。ブリュッセルに限らず工事中のところが多い。そして朝は人が少ない……(一応平日、金曜日の8時とか。日本だったらラッシュなのに)
ふと天井を見上げるとベルギー名物タンタンの絵がびっしり。遊び心があってよいですね。
ここがブリュッセル中央駅。これから何度もお世話になります。
駅内の電光掲示板。オレンジ色の文字は全て遅延のアナウンスなので、まあヨーロッパあるあるですが大体が遅延気味ですね。イタリアとかよりは細かく遅延状況を教えてくれるので助かった。
電車に乗り遅れそうになって走ったのになんだかんだ30分くらい遅延して待ちました。
これはあくまで体感なんだけど、街の標識やら視覚情報はオランダ語が優先されていたように感じた。一方で、車内で聞く会話はフランス語が多かったように思う。まあオランダ語はさっぱり聞き取れないというのもありますが…。
さてアントワープ駅に着きました。……が、駅の大きさと荘厳さに大興奮!
エスカレーターに乗っていてふと後ろを振り返るとこの景色。こういう天井高いパサージュ風の駅めっちゃ好き……!
そしてエスカレーターを登りきったところで現れたのがこれ。趣きあるー!かっこいー!荘厳!!と大興奮でしばらく写真タイム。
出口を探しつつうろうろしつつ写真を撮る。うまく伝わっている気がしないけど、けばけばしくもなく非常に格式高い感じでした。
正面もかっこいい…。これがただの駅だというので驚きです。この天井に向けたカーブとか好み。ギリシャ彫刻とかありそうなのに一切ないシンプルさも素敵。
外観はこんな感じでした。
アントワープの中心部にはファッションブランド(といってもZARAとか、あとユニクロもあった)がたくさんあって、駅とのギャップにびっくり。
まずはお腹が空いたのでLe pain quotidien(日本にもありますね)で軽く食べることに。お目当は別にあったので抑えたけど、周りは大量のパンやハム、チーズや卵料理の朝ごはんを食べててうらやましかった…。
Le pain quotidienはベルギー滞在中いろんなところで見かけました。内装が可愛い。ここではウェイトレスのお姉さんに「どこから来たの?日本?……イタダキマス!」と流暢な日本語を披露される。
朝から糖分がっつりなエクレアとショコラショー、フランス語圏に来たらこれは外しちゃいけないなと思って。見ての通り大きいです。6月末なのにアントワープは寒すぎて(20度くらい)、現地でジャケットを買うほどだったから、ショコラショーが沁みた。
ベルギーで飲んだビールで一番好きだったのはこれ。まさかのLe pain quotidienで出会うという。ブロンドビールというカテゴリに入るらしいのですが、すごくすっきりしてて軽いので、水のようにがぶがぶ飲める理由がわかった。
寒い寒い言いながらとりあえず街をぶらぶらしてみることに。生憎の曇り空でしたが、暑すぎもせずちょうどよかった。ただただ風が想定外に冷たい!
このオープンテラスの感じや建物の低さ、ヨーロッパ!って感じがして本当に好き。
その後は前述のジャケットを買いに(というかフランスの好きなブランドがちょうどセールをしてて吸い込まれた)ウィンドーショッピング。ヨーロッパに行くたびにそのブランドのセールで何か買っている……。
さて、早くベルギーらしさを味わいたいね!ということで名物を食べに行くことに。今回はMaritimeというお店に予約なしで突撃しました。
12時ごろ行ったら全然人が入ってなかったし、なんなら店員さんも「え?ランチ?ああ、いいけど…」みたいな感じだったけど、食べ終わる頃にはすっかり賑わっていた。
これまた内装が可愛い。右手にある水槽から大きな海老を生け捕ってて「?!!」となりました(なんの料理になったのかはわからない)。
まずは名物小エビのコロッケ。とはいえ日本でもよくあるカニクリームコロッケとかその類でしょ、とたかをくくってたら大間違い。海老のエキスが濃厚すぎる…!小エビなのにこんなに海老の香りが強いの?!とびっくり。そしていつもは無視するパセリも、軽くフリットになっていて、レモンと合わせるとサクサクさっぱりおいしい。
そして、念願の!
ムール貝の白ワイン蒸し!!
比較対象がないので分かりづらいかもしれませんが本当にバケツ1杯分出て来ました。ものすごい湯気、野菜の量。どこから手をつけるべきか躊躇うレベル。
しかし食べてみるとさっぱりクリーミーで飽きの来ない味付け。白ワインと生クリームで蒸しているらしい。ムール貝も日本で食べるのより身がだいぶ大きい。スープをたっぷりかけて食べるのが一番おいしい……。これ毎週食べたい。野菜不足になりがちな海外旅行でこんなにお野菜を食べられるなんて…と感動。
バケツ一杯あったのを黙々と食べすすめます。となりのテーブルの現地男性と思わしき人は、ムール貝の殻でムール貝の身を取っててプロの仕業だった。(しかも我々は二人で一つ食べてるのに、彼は前菜を食べた後に一人で一つのバケツを抱え込んでいた…)
ムール貝はフランスでも有名ですが、ベルギーでも有名なので割とどこでも置いているみたい。ムール貝の香草焼きなんかもおいしそうでした。また、このバケツに入ってるムール貝もいろいろな種類の味付けがあるらしいので、長期滞在だったら是非試したかった……。
身体も温まったところでお店を出ます。このお店ではふたりでドリンク1杯ずつ+お料理で7000円弱。雰囲気もとってもいいし、ウェイターのお兄さんも馴れ馴れしすぎず程よい距離感でよかった。こういうところもパリとちょっと違う。
アントワープは実はそんなに見るところがなくて、あとは街をぶらぶら。海辺に近寄ったりしたけど寒すぎて早々に撤退。
アントワープの見どころの一つ、市庁舎は運悪く改装中でした。
ビールも飲んだしムール貝も食べたし……ということで今度はチョコレートを探すことに。GODIVAやMary、レオニダス、ピエールマルコリーニあたりが日本でも有名なショコラティエですが、今回まずはノイハウスへ。
写真撮り忘れてしまったけど、10個10€のチョコレートパッケージを一つ買ったら店員さんが試食でくれた。これ日本だと一粒300円とかするのでは……。濃厚でおいしかった。
そういえばベルギーと言えばワッフルだよね、と思い出して、少し足を伸ばしてワッフル屋さんへ。ここではワッフルだけじゃなくパスタなどのランチもあって、賑わってた。
注文してしばし待つ。出てきたワッフルの大きさに唖然。そしてこれはサクサク系のワッフルでした。サイズは大きいけど、予想外に甘さ控えめで重たくないのでこちらもぺろり。
明らかに食べ過ぎなのですが、食い倒れ旅なのはいつものことなのでこのペースで進む。アントワープは寒すぎるし、ブリュッセルをまだ見られてないので、ICに再び乗ってブリュッセル中央駅へ。
今日のお宿はラウンジ付きだったので、休憩がてらお酒を嗜む。ブリュッセルの宿は何故か木曜の夜が一番高く、金土は安かった。パリと比べると俄然お安いです。
そんなにお腹も空いてないのだが、夜ご飯をスキップするのももったいないのでブリュッセル中心部をふらふらすることに。
ブリュッセルの見どころと言えば、なグランプラスをまずは訪れた。赤と緑で統一されたテント、グランプラスの金細工に不思議に似合ってて綺麗だった。
これはグランプラスの反対側。金の装飾がたくさんあるのに不思議とけばけばしくない。
お天気もいい(暑すぎず、アントワープほどは寒くない)、ハッピーアワーみたいだし、現地の人に倣ってテラスでビールでも飲むかーとカフェに入る。ちょうどワールドカップのグループリーグ戦の最中だったので、街のいたるところに国旗が飾られていた。
どうやらブロンドビールが好きらしいと気付いてからひたすらブロンドビールを飲む。カフェのメニュー、普通ビールは多くて5行とかだと思うけど、20種類くらいビール名が羅列されたものがあったりして本当にビール大国だなあと思った。写真撮っておけばよかったな。
ぺこぺこというわけではないけど食べれそうになってきたので、またもや予約なしでレストランに突撃。ホテルから少し歩いたHarvestというレストラン、女子会やカップルで賑わっていた。キッチンに近い席だったので、シェフ数人がものすごい手捌きで料理を仕上げていくのを眺められた。
ちょっとピリ辛な、あたたかいじゃがいものスープ。真ん中に置かれているのがなんだったか失念してしまった…。こっくりしていておいしい。
メインで選んだ舌平目のバタームニエル。舌平目が大きくてふかふか!そして考えたくないくらいのバターの使用量、美味しくないわけがないですね…。ベルギーは本当に海の幸が豊富で食べ飽きないなー。
ブリュッセルは夜22時過ぎまで完全に暗くなることはなく、グランプラスの夜景を見るのを諦めるほど。中心部であれば人通りも多い(みんなワッフルとか何かしらを片手に持ちながらうろうろしている笑)。女子だけで来ても安心して楽しめるんじゃないかしら。
2年前のテロがあってから観光客の数が伸び悩んでいると聞いたけど、ご飯も美味しいしビールもホテルも安いし人々も冷たすぎず馴れ馴れしすぎずだし、今は穴場かもしれない。
つづく。