記憶の中で光り続ける日

先週結婚式を挙げて、人妻デビューした。

結婚式当日は聞いていた通り、あっという間だった。
これまでの人生のコミュニティでの、たくさんの思い出や感情を共有してきたひとたちが、笑顔で祝福してくれて。結婚したことそのものというよりも、そういうひとたちに囲まれていることが幸せで、これまでの辛かったこととか飲み込んだ気持ちとかが全部昇華されていくような感覚だった。「生きてきてよかった」、そんな日。


結婚式をしよう、という話になったときに、一番は親に感謝を伝えたいよね、と話した。これまで育ててくれてありがとう、これからもよろしくね、を伝える会にしたいと。

でも、実際に結婚式を挙げてみて、最終的に自分のためになったと思う。もちろん親に伝えられる限りの感謝は伝えたと思うけれど、それよりも、自分の覚悟を決めるタイミングになった。結婚式挙げる前に決めておけよって言われそうだけど、あんなきらきらな笑顔の中で大好きな人たちにお祝いしてもらったら、もう本当によほどのことがないかぎり離婚なんかできないし、しない。幸せになって、幸せでいることが権利じゃなくて、ある種義務になった日だったとも思う。


式まで(特に親族紹介)はずっとめそめそしていて、披露宴も号泣しそうだな~お化粧が~~と思っていたけれど、披露宴と二次会については終始楽しく(一部泣いたり恥ずかしかったりしたけれど)過ごせた。なんならはしゃぎすぎた。
私のために泣いたり笑ったりしてくれた、可愛くて品がよくて聡い自慢の高校時代の友達たち。急な話だったのにお祝いに駆けつけてくれて、式場の人に「こんなに場を盛り上げてくれるゲストは今まで見たことがない」って言われるほど盛り上げてくれた、大学時代の仲間。ほとんどの人はこれを読まないだろうけど、感謝してます。今年の目標に「会いに行って直接お礼を言う」が加わりました。

みんなが大量に撮ってくれた写真を眺めてると、私や旦那さんはもちろんだけど、両親や親族、参列者の方がみんなにこにこしていて、それを見るだけでまた幸せな気持ちになる。
両親は多分最後まで複雑な気持ちだったのだと思う。一人娘を嫁に出す覚悟は相当のものだっただろう。しかも何年も付き合ってた彼氏とかならともかく、突然付き合い始めて挨拶に来た人。「結婚を前提にお付き合いを始めました」って挨拶のあとに、お父さんと飲みに行ったら、「この2年以内とかで結婚するつもりはあるの?」って聞かれたなあ。多分お父さんの予定よりずっと早まってしまった。
それでも私が選んだ人を大切にしてくれて、私の選択を尊重してくれて。彼らはぶれなかった、どこまでも私の自慢の両親だ。最後の父のスピーチと母からの手紙は、きっと死ぬまで携えるわたしの宝物になった。

 

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大学時代の大切な友達が結婚式を挙げたとき、結婚式は「お守り」だって言ってた。その意味が、今ならよくわかると思う。これからもきっと辛いことや悲しいことはあるけど、私はこの日に立ち返ることができて、そうあり続けられる限り幸せを見失うことはないんじゃないかな。そしてお守りは結婚式という日そのものだけじゃなくて、そこでもらった大好きな人たちの笑顔や、言葉だってそうだ。いつまでも「強くて繊細で聡い」「キラーチューン*1の似合う」ひとでいられるように。

*1:この曲を私のテーマソングって言ってくれる子がいて、特別な曲になった。披露宴のBGMはほとんど私の独断で決めて、私のゲストからは私らしくてよかった、和装のときかっこよかった、ってポジティブなメッセージを貰って嬉しかった。大好きな曲に私の大切な時間を伴走してもらえた。